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2020年08月23日
雲のある風景(11)~雲を追う
沖縄市。ビルの駐車場から西空の眺め。積雲が無
数に並ぶように浮かんでいた。
天気はまあまあ。空の四方を仰ぎながら絵になる
雲を追いかけた。
うるま市塩屋の山手。
道を曲がると目の前に赤い屋根の一軒の家が現
われた。そして、やや傾いたカーブミラーに電柱と
絵になっている。
雲を待ちフレーミング。撮りながら何故かフランス
の画家セザンヌの描いた風景画が思い浮かんだ。
後日、画集を開いて記憶の絵を確認したらイメー
ジと異なっていた。
印象派の画家たちは郊外や田舎の身近な風景を多
く描いている。画布の代わりにカメラを持たせたら沖
縄ではどのような風景を撮っただろう・・・。
うるま市勝連南風原の畑地帯。遠くにもりもり盛り上
がる雄大雲。
雲が流れて来た。
うるま市勝連南風原の中城湾沿い。
中城湾対岸の沖縄市辺りの空に雲の峰が見えた。
芒の葉は海からの穏やかな風に揺れて光る。
なんてことはないそこら路傍の光景だったが、
モクマオウの枯木と葉陰のコントラストで構図を切
り取ったらうまく描き撮れた。
読谷村米軍補助飛行場跡。
JAゆみたん市場後方の開放地。積雲が上空低く
間近を南北に横たわる。
同じ開放地。地図を見ると楚辺~喜名の境界あたり
かと思うがよく分からない。
読谷村の米軍補助飛行場跡の広い野は、雲の道
のような長く横たわる雲を撮るにはいい場所だ。
残波岬。夕方近く。
上空は強風か。積乱雲が崩壊し異様な形で横になび
いている。真昼ときの深い空の青さはもうない。
ダイナミックに変化した積乱雲の下は暗い激しい
降雨。
夕立の去り見えてゐ雲の峯
(右城暮石)
雲の峯よりかなしさ来るしあわせ来る
(鷹羽狩行)
夕立は水平線上を西へゆっくりと移動。雲の連なる
端に入日に輝く雄大雲の峰。
雲の変化と対照的に海は遙かまで凪ぎだった。
エリグロアジサシ。
眼から後頭部にかけてのエリに黒い鉢巻きのよう
な毛並みの線があるのでエリグロの名が付く。
半日雲を追い残波岬の落日を見る。
これで了る一日雲の峯ばらばらに
(津田清子)