夕暮れの影~やんばるアートフェスで

積雲

2020年06月09日 07:00

 2018(12/15)-2019(1/20)の期間で 
 開催されたやんばるアートフェスティバル。
 メイン会場は旧塩屋小学校。廃校となったため使
 われていない教室や体育館、グランドなどを利用
 して作品が展示される。


  
 一階・2階と教室の展示を観て回り2階奥の教室に
 入ると、電気スタンドの置かれたテーブルと腰掛け
 が部屋(校内放送室?)に一対あった。






 
 窓から入る傾いた強い日射しが床と壁に美しい陰影
 を作っている。
 
 






 室内にじっと佇む。


 廃校の夕暮れだと思うとノスタルジックになる。

 目を閉じる。瞼にうかぶのは、放課後の教室から聞
 えてくる離島赴任の新任教師の弾くオルガンの音。
 北斗七星のかかる北のねぐらの山へ帰っていくカラス
 の不吉な鳴声。遠い記憶が映像のように蘇る。




 テーブルや椅子などは、参加したアーティストのひとり
 である吉濱 翔さんが、校内放送を使ったサウンド
 インスタレーション(どういったものかよく分からないが、
 フェスティバルの冊子に記してあった)の一部として
 セットしたもののようだった。

 


 フェスティバル会場近くの駐車場は塩屋湾の護岸沿い
 のスペース。狭くすぐに埋まる。遅く行くと会場から離れ
 た漁港の駐車場を利用することになる。

 結果としてこれが良かった。夕暮れの西空が撮れた。






  漁港の駐車場のモクマオウの枯木。
  逆光でシルエットになった背後に雲がゆっくりと流れ
  てくるのを待った。  







 漁港の護岸の上から西空を撮る。

 夕日が霞のなかに見えなくなった後、海を覆うように
 低く広がった雲の形に惹かれた。はるか遠くに見え
 る稜線は本部半島の山。



 
 やんばるアートフェスティバルは、2017年から開催
 され、以後、毎年開催されている。

 会場はやんばるの広い範囲に散らばっている。全会
 場を見てまわったことはない。観るのは主にメイン会
 場の旧塩屋小学校での展示作品。


 次の写真は2019(12/14)-2020(1/13)の
 アートフェスティバル。第3回目開催になる。

 写真撮影は特に禁止されていない。
 しかし、撮るにしてもアート展をどう撮れば、素人に
 自分の写真がつくれるのか迷い悩む。


 



 ニック・クリステンセンという英国人のアーティストの作品
 が展示された教室で。
 スマホで撮影している観賞者のシルエットが目に留まった。
 画像を見せ撮影したことを伝えると快く了解してくれた。







 仲程長治氏の「黄金陰翳(クガニインエイ)」と題された
 作品が展示された室内の一部を切り撮った。




 会場と漁港の駐車場との行き帰りは塩屋の集落内
 の散策。いい被写体に出合う楽しみがある。




































 
 ふるさとと同じ光、同じ風の匂いを感じる。
 しかし、旅人のような目で撮っている自分がいる・・・・。


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