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2023年02月26日

 菜の花

 菜の花

 うるま市与勝半島の丘。肌寒い風
 のなかを半日写真旅。

 キビ畑の多いゆるやかな坂。カー
 ブを下ると菜の花の黄色い花が見
 えた。そして小さな黒い猫も一匹。

 菜の花を撮りたいと思っていたの
 で嬉しかった。




 菜の花

 向いは金武湾。

 撮りながら遠い海を眺めていると
 司馬遼太郎の歴史小説『菜の花
 の沖』 の海が思い浮ぶ。



  壊れゆく日本のかたち菜の花忌
           (徳原伸吉)
 

 掲句は『俳句界』(2021、5月号)
 投稿欄より(「雑詠」特選)。
 「菜の花忌」は2月12日で司馬遼太
 郎の忌日。
 



 菜の花

 花の背後から向いの道路へカメラ
 を向ける。




 菜の花

 
 菜の花の色の中に入り風にゆれ
 る花の間から。




 菜の花

 犬をつれた散歩の人。



 菜の花

 車は通るが白か黒。長い時間待ち
 やっと撮りたかった赤いボディーの
 車が現れた。


 車が現れるまでワァインダーをずっ
 と覗いていなければならない。
 疲れる。
 何回か撮るのを止め帰りかけたが、
 そのたびに思い直し引き返す。


  野良猫とふたり菜の花ばたけ 

 
 来たときに出合ったのら猫は側の
 墓地に潜んだままだ。

 撮りたかった絵が撮れ、これで帰
 れる。猫に別れを告げる。
 鼻水を流させる風も春風と思えば
 心地よい。


  はるかぜ口笛よくにあう
           (風天)

 
 風天は渥美清の俳号。




 菜の花




   菜の花や
   はつとあかるき
   町はづれ
            (子規)   
             

 子規には山頭火が詠みそうな次
 の句もある。

   
   菜の花の
   かをりめでたき
   野糞かな  


  
 現在ならせいぜい、町はずれ
 の野辺では小便くらいではな
 いか。


   菜の花や
   立ちション風に
   散りにけり  





 菜の花


 「菜の花」は特定の花をさす名称
 ではないという。恥ずかしいが今
 まで知らなかった。

 菜の花が咲いていた別の畑で、
 畑の手入れをしていた年配の女
 性の方に花の名を訊ねたらカラ
 シナという。

 「怠けてしばらく来なかったら、伸
 びて花が咲いてしまった」と話す。
 隣では旦那がずっと含み笑いで
 聞いていた。

 シマナー(島菜)ともいうようだ。
 シマナーを塩漬けにしたのがチキ
 ナー(漬菜)だという。 




 菜の花

 うるま市宮城島の集落。
 菜の花から覗く廃棄されたトラクター。
 

 この菜の花は食用として小さな空
 き地に育てものが放っておかれ
 花を咲かせたもののようだった。
  


  昨日今日菜の花の色のなか 



 菜の花について「ウィキペディア」
 に次の説明があった。
 少し長い引用。

 「菜の花は、アブラナ科アブラナ
 属の花の総称。特にアブラナま
 たはセイヨウアブラナの別名とし
 ても用いられる。

 また菜の花は、ナタネ、ブロッコ
 リー、カラシナ、ザーサイなどアブ
 ラナ科アブラナ属で主として花や
 葉茎を食するものをいう。

 菜の花の「菜」とは食用の意味で
 あり菜の花とは食用の花の意味
 である。

 コマツナ、ハクサイ、チンダングサ
 などは若どりして食べるもので、
 そのまま育て薹立ちさせると、黄
 色い花が咲いて花蕾を食べること
 ができる」




 菜の花

 菜の花と別れ、与勝の住宅地の
 外れ。
 風に揺れ動くチガヤの白い花が
 美しかった。




 菜の花

 リュウキュウコスミレの花も盛り。

 ブロック壁や石垣の下をよく見て
 歩くと白い花のリュウキュウコスミ
 レもごくたまに見られる。
 一つ二つと。
 たぶん、いつかは出会う。
 



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