2023年04月17日
菜の花(2)~花とチョウそしてハチ
南城市佐敷。3月下旬。
海岸を散策後、仲伊保の集落を歩
いていると、キビ畑の多い耕作地に
菜の花畑が一箇所あった(仲伊保
集落センターから100mほど西)。
ふらふらと
行けば菜の花
はや見ゆる
(子規)
広い畑の花の周りにはモンシロチョウ
とミツバチが飛んでいた。
近寄ると散り遠くへ逃げられた。
チョウは同じ場所で待っていれば、
またやってくる。しばらく待った。
チキナーめし
食めばカメラに
モンシロチョウ
花畑の奥に霞んで見えるのは守礼
カントリークラブのある丘陵。霞に淡く
その稜線はつきしろへつづく。
「見わたす山の端霞ふかし」と思わ
ず昭和世代の心に浮んでくるのは
なつかしい唱歌(朧月夜)の節。
「春風そよふく空を・・」の西空は、今
日は灰色の雲が多い。
その空を低く来る時に見た落鷹の影
が横切った。
2番の歌詞は忘却の彼方。口に出
てこない。
人の気配に気づくと菜の花の森の
中へ中へと、花の間をぶつかりも
せずひらひら入っていく。
森の中ではピントはオートでは合
わしにくい。マニュアルで撮る。
野鳥のシロガシラがあたりに飛ん
くることもある。
菜の花に集うチョウやハチを狙っ
ているのだろう。
気づかれないように気配を消し、
静かに構図をつくる。
わずかに羽が開いた1枚がやっと
撮れた。
菜の花や
はるかに霞む
御嶽森(うたきむい)
1枚が撮れると2度3度と撮れる。
引き寄せの法則を感じる。
むつまじや
生まれかはらば
のべの蝶
(一茶)
右が雌で左が雄のようだった。
ハイアワユキセンダングサが菜の
花畑の周りに茂り、菜の花よりも
多くのチョウやハチが群がってい
た。
路傍なので撮りやすいが、絵とし
ての美しさは菜の花には負ける。
菜の花のチョウを撮ったあとだと
気が乗らなくなる。
ミツバチも群がっていた。
これは好きな1枚。
縦の構図も横の構図も一応撮るが、
どれか1枚となると迷う。
小林一茶には、
世の中や
蝶のくらしも
いそがしき
という句もある。
見ているとチョウよりハチの方が
忙しく飛び働いているようだった。
〈補足〉
菜の花畑のある仲伊保の隣の冨
祖崎地区にハマジンチョウの群落
がある。
仲伊保からだと西に進むと、冨祖
崎学習等供用施設が右手にある。
ハマジンチョウの群落は、そこから
100メートルほど西の海岸側。
何度行っても場所が分かりにくい。
与那原方面からだと次のルート
で行くと簡単。
国道331号線を佐敷向け直進。
佐敷小学校を右手に見て、小学
校から600メートルほど行くと
信号機のある十字路がある。
十字路右手の一角にはCafe
「椰子並木」の小さな看板が見
える。
この十字路を左折し直進。
「はまざき橋」(浜崎川に架か
る)を渡り、400mほど進み
左折する。
左折すると、その100メートル
ほど先に柵で囲まれた冨祖崎緑
地が見える(上掲の写真)。
そこがハマジンチョウの群落地。
ハマジンチョウ。
ハマジンチョウの開花の時期は
2~3月頃。
仲伊保と冨祖崎は隣どおしの地区
なので、2~3月頃訪れると畑の菜
の花とハマジンチョウの花が楽しめ
る。
また。仲伊保の漁港近くの海岸の砂
浜にはハマダイコンの花もこの時期
咲いている。
菜の花をもう1枚。
うるま市照間。3月。
キビ畑の端に菜の花が咲いていた。
後方はハーベスタ。キビ刈りの風景も
変わってきた。
畑地を歩いていると、ハーベスタによ
る収獲作業を見かけることが多くなった。