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2023年05月23日

 うりずんの頃

 うりずんの頃

 うるま市美原の海岸。
 浅瀬の岩に着生した緑藻が波に
 ゆらめいていた。
 
 真上からカメラで覗くと、森林地
 帯を空から俯瞰した広大な風景
 に見えた。 




 うりずんの頃

 冬に生長した海藻は、うりずんの頃に
 繁茂する。




 うりずんの頃


 3月中旬。うるま市照間の海岸。
 干潮時には広い干潟が現れる。

 

 うりずんの頃

 大潮の日。干潟の遠い波打ち際
 で海藻を採る人影。




 うりずんの頃

 ヒジキを採っているんですか、と訊
 ねるとモーイだといい、バケツの中
 を見せてくれた。

 モーイは方言。和名はイバラノリ。

 
 海藻には緑藻類、褐藻類、紅藻類
 と三つのタイプがあり、モーイは紅
 藻類の仲間という。



 
 うりずんの頃

 南城市佐敷の仲伊保。3月下旬。
 ここではアーサを採っていた。




 うりずんの頃

 二月風廻り(ニンガチ・カジマーイ)
 でアーサがやられてしまう前に採っ
 ているという。




 うりずんの頃

 近くの砂浜にはハマダイコンの花。
 開花は1月~5月。

 モンシロチョウがあの花この花と
 移り飛んでいた。




 うりずんの頃




 うりずんの頃

 カンヒザクラは葉桜に。3月上旬。  



   葉桜にてらてら風の光る朝

            (上村占魚)  

        



 うりずんの頃

 東村。つつじ祭りで。

 今年は、ツツジの花が満開となる
 のは例年よりやや早かったようだ。




 うりずんの頃

 4月上旬の八重岳。

 カンヒザクラの赤く熟したサクランボ。

 特に頂上近くではどれも熟した実が
 多く垂れていた。




 うりずんの頃

 幹にセミの小さな抜け殻がしがみ
 ついているのに後で気づいた。
 
 大きさや発生時期から判断する
 とクロイワニーニーゼミと呼ばれ
 るセミの殻だろうかと思うが、間
 違っているかも知れない。

 


 うりずんの頃

 東村福地ダム近く。


 3月~4月上旬に熟するサクランボ
 は、山歩きの楽しみの一つになる。



 
 うりずんの頃

 ツルグミ(方言でクービ)の実。
 4月上旬、東村の林縁。
 
 小さい頃はよく食べた。



 新聞(沖縄タイムス3月16日付)に
 掲載されたツルグミの写真を見て
 懐かしくなり写真を撮りたくなった。

 どこへ行けば見れるだろうか。

 東村つつじ祭りで谷への路筋で
 ツルグミの枝が張りだしていたの
 を思いだした。

 ツツジの丘へ行くと祭期間外は立
 入り禁止だった。


 仕方がない。駐車場に車を止め、
 ツルグミを探し林道を歩いた。

 見つからない。諦めて戻る途中
 の脇道でツルグミクの木を見つ
 けた。

 葉の茂みを覗くと完熟した実が
 ついていた。嬉しかった。

 完熟した実は酸っぱさがなく甘い。
 

 注意して辺りを見るとあちこちに
 ツルグミが他の木にかぶさるよう
 に生えていた。


 場所は、駐車場から林道に出て
 200メートルほど進み、右手に
 ある道路に曲がる。
 
 その道路の左右に注意して見る
 と他の雑木に混じってクービの
 つる性の枝を伸ばし垂れている。
 



 うりずんの頃

 ツルグミ名は枝がつる状になる
 ことから名付けられたという。


 写真のツルグミは2~3メートル
 ほどの高さまで枝を伸ばしてい
 た。横への広がりはさらに数メー
 トルあった。




 うりずんの頃

 他の5~6メートルほどの高さの
 木に寄りかかりその天辺までツル
 を伸ばし垂下がっていたツルグミ。

    


 うりずんの頃


 ツルグミの実を採る(あるいは撮る) 
 ならば4月では遅いのだろう。
 熟し終えしなびた実も目立った。


 3月中頃前後がいいかも知れない。
 

 不思議なもので、一度見つけると
 他の場所でも見つかるようになる。
 東村での後、与勝半島の道路沿
 いの林縁でも見つけた。
 

 webサイトを検索すると浦添大公
 園やナングスクなど身近な場所で
 もツルグミが見られるようだ。
 
 どの場所も楽しみは来年になる。
 

 なお、羽地ターブックワァー近く
 の民家で、数年前の2月に大きな
 グミの実を見た。

 沖縄のツルグミの実の1.5倍ほど
 の大きさ。家主の方はツルグミとは
 違う種類のものだと話していた。



 うりずんの頃

 リュウキュウハナイカダ。八重岳。
 4月上旬。

 


 うりずんの頃



 以下は、『沖縄植物野外活用図鑑』
 (第6巻山地の植物)からの引用。


 「(リュウキュウハナイカダは)石灰岩
 地帯の林下に生える落葉低木。幹は
 緑色を帯び、直立して高さ1~2mくら
 いになります。・・・

 「花は雌雄異株で、葉の中央に咲き
 ます。
 尾花は10~20花。雌花は2~3花。
 脇果は黒褐色に熟します。

 花の名は、花を乗せた葉を筏に見立
 て名づけられました。」 

 
 同図鑑には雄花、雌花の写真が掲載さ
 れ、撮影は2月、場所は名護市とある。
 
 リュウキュウハナイカダの開花時期は
 2月~4月頃か。

 なお、花は葉の中央ではなく、やや葉
 の柄の方寄りであった。




 うりずんの頃

 八重岳のこのリュウキュウハナイカダ
 は雄花だろうか。




 うりずんの頃

 写真ではまぎわらしいが背後の灰色
 っぽい大きな幹は他の樹木。
 
 中央付近の葉の間から右上へ斜
 めに伸びて見える緑色の細いの
 がリュウキュウハナイカダの幹。
 

 

 うりずんの頃

 八重岳頂上付近にある駐車場から
 少し行った場所。

 写真手前やや中央の濃い日陰の
 ある低木(高さ1.5メートル程)の
 茂みに、リュウキュウハナイカダ
 が他の低木の前に重なるように
 生えている。

 注意しないと見分けにくい。
 
 葉は桑の葉にちょっと似ている。


 なお、5月に再び行ったときは、花
 はすでに落ちていた。




 うりずんの頃

 松の芯(芯のように立って芽吹く
 松の新芽)。

 読谷村座喜味城趾にて。
 座喜味城趾では、城壁の上から
 松の芯に向かい合う形で撮影が
 できる。
 


   老松にもありて松の芯  
                   
         (鷹羽狩行)




 うりずんの頃

 松の花。

 松の芯が伸びその先に雌花が、
 下の方に雄花が咲く。
 
 赤紫色のものが雌花。下の淡い
 褐色色のもじゃもじゃしたように
 見えるのが雄花。

 松は風媒花。




 うりずんの頃

 今帰仁村の山中で。

 落ちている馬糞を踏まないように
 轍のある山路をたどっていくと放
 牧されている馬に出会った。
 
 尻尾が春風によく揺れ動いていた。


 
  どかどかと花の上なる馬ふん哉
                
             (一茶)    
 


 うりずんの頃


   蝶一つ舞台せましと狂う哉
 
              (一茶)  




 うりずんの頃




 うりずんの頃



  見初めると日々に蝶見る旅路かな

                (太祇)  




 うりずんの頃



  春の日の水面にとけて鯉の影 

             (玉城一香)




 うりずんの頃




 うりずんの頃




 うりずんの頃

 クバ(蒲葵)の花。4月上旬。
 うるま市中城湾港新港地区。
 
 クバは方言名。和名はビロウ
 (檳榔)。




 うりずんの頃


 街路樹としてどこでも普通に見ら
 れるクバの花。

 これまで見てきたクバは、葉が多く
 重なり花が十分に見えなかったり、
 あるいは葉が刈り落とされ過ぎてい
 たりと惹かれるものがなかったが、

 ようやく楽しみながら撮ることが
 できたクバの花に出合えた。




 うりずんの頃

 沖縄市。ゲート通りの街路樹。
 



 うりずんの頃

 落葉した街路樹のトックリキワタに
 垂下がっていた緑の大きな実が割
 れ純白の綿現れた。

 嘉手納空軍基地北側の県道74号
 線沿いに毎年見られる。




 うりずんの頃

 残波岬。 グラジオラス。



 うりずんの頃




 うりずんの頃

 東南植物園。




 うりずんの頃

 春の荒れ。3月中旬の残波岬。



 うりずんの頃

 イッペィーの花。うるま市石川。




 うりずんの頃

 ムラサキカタバミ。

 


 うりずんの頃

 ナンゴクネジバナ。
 座喜味城趾公園。


  ねじ花の螺旋はなべて
  左巻き
      (渡真利春佳) 
            



 うりずんの頃

 奥武山運動公園。



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Posted by 積雲 at 11:00│Comments(0)風景
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