2020年06月21日
北谷町字港の海辺
12日ごろ梅雨は明けたとみられると気象台。
太平洋に張り出した高気圧で梅雨前線は北に押し
上げられたという。
数日前、小さな雲が集まった美しい巻積雲(うろこ雲)
が空を広く覆うように現れた。天気はやや崩れそうな
気配がする。
いい雲が現れるとどこで撮ろうか考える。
北谷町の浜川漁港。着いた頃にはうろこ雲は消え
かかっていた。
巻積雲は変りやすい。美しい姿も長くはもたない。
イメージを描いた場所に行き着く前に消滅してしま
うことが多い。
しかし、行かないよりは行った方が良い。予期しな
かった別の素晴らしい風景に出合えることもある。
うろこ雲はあきらめ、浜川漁港の構内をぶらぶらする。
船首の傍らで、腹の出た米国人が一人ぷかぷかと煙
草をふかしていた。挨拶をすると、「いい天気ですね」
と空を見上げて流暢な日本語で云う。煙草の煙が風に
乗って匂ってきた。
雰囲気のいい作業小屋があった。
うろこ雲はすでに消滅。遠くにすじ雲がなびく。
浜川漁港の道向かいは19階建てのアルトゥーレ
美浜という都市型のリゾートマンション。
帰りに車から見た窓に灯がともっていた。漁港の構
内から港の情景も組み入れていい夜景が撮れるか
も知れないとふと思った。
このごろは青い色のある風景に惹かれる。
漁港の西側の一角。
漁港を出て港地区の海岸辺へ行く。
港地区から宮城~砂辺と続く海岸線は、護岸上に
1キロほどの遊歩道が整備され訪れる人は多い。
低い空を夕日に染まった扁平な積雲が幾つも流れ
ていく。
港区西側の護岸上から。
遠くの白い街並みは宜野湾市の大山付近。
夏の海見たく浪間に眼を移す (山口誓子)
消波ブロックに鉄柵の影が落ちる。日はもうすっかり
傾いた。
若さを眺めて、その美しさに気づくのは、老いた
者だけ。青春の美を味わうのは、老いた者が手
にする喜びなのかもしれない。
(メアリー・C・モリソン)
心が安らぎ、思い出を充分に刈り入れたならば、
若者たちを見るまなざしにも愛が宿る。
(メアリー・C・モリソン)
港地区から宮城地区方面を望む。
海を眺める影が黄昏につつまれていく。背景の空を
鳥が横切っていった。
港地区西側護岸の端。
夕日が沈むと遊歩道には人が増え、猫も姿をみせ
すり寄ってくる。
アメリカンビレッジに灯がともる。
帰る途中、海側をふり向くと樹木の葉の下にアメリカ
ンビレッジの夕景が美しかった。
樹木の幹にカメラを押しつけ固定し手持ちで撮影。
カメラの設定はイメージの色の出るシーンモードの
「トワイライト」にした。
雲には見放され思いの絵は撮れなかったが、いい
夕景が撮れた。万事塞翁が馬。悪いこともあれば
良いこともある。
〔補追〕
冬の字港前の海。1月末の荒れた日だった。
海に行かばなぐさむべしと
ひた思ひこがれし海に
来は来つれども
(若山牧水)
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