2020年09月18日
シマグワ(島桑)の雄花
台風9号と10号が去ったあと、雄の島桑の葉が枯
れ落ちた。しばらくすると木の全体が黄緑色の新芽
に覆われた。
数日後に、また眺める。まだ黄緑色で緑の若葉に
育っているようには見えない。おかしいと思った。
ひょとしたらと思い木の下から見上げる。カメラを
持ち出し望遠側で確認するとともに、さらに近づい
て確認。
新芽と思ったのは黄緑色は花だった。雄の花は初
めて見る。昨年から見たいと思っていたので、とて
も嬉しかった。
島桑は台風で落葉すると春でなくても花をつけ結
実することを思い出した。
雄花序。小枝の脇に咲く。どれも長さは約3cm
ほどだった。雌の花より大きい。花柱の先は花粉
だろうか。
花は木に付いたまま枯れ茶褐色に変色し縮む。
そして散る。茶褐色の糸くずをぐしゃぐしゃにし
たような、落ちた尾花を拾い嗅ぐと、樹皮の匂い
がかすかにした。
見上げたる老木に垂れし桑の花 (水原秋櫻子)
数匹のミツバチが花房の間を飛び回っている。
しばらくミツバチをカメラで追って遊ぶ。
ついでに雌桑の花を。
近くに雌の桑の木が自生している。
濃い葉陰に花がぽつぽつと咲いていた。花の比較
ができるので、これも撮った。
雌の花。雄花より小さい。約1cmほどの長さ。
花柱の先が二つに裂けている。
一つだけ赤く熟していた。赤い実を見ると食い
たくなる。黒紫に完熟するまで、まだまだ待てと
声がする。
島桑の花は平常3月に咲き、実は4月頃に赤黒く
熟する。しかし、台風があると落葉し花をつけ実を
結ぶので、年数回実がなる。
島桑の方言名は、一般的にはクワ、クヮーギ、
クワギが知られるが、他にナネーズ、ナデチキ、
ナッジャ、ナンデージなどがある。
「方言名ナネーズは、年7回結実する意で、暴風
後、毎回結実することに由来する」(天野鉄夫 著
『図鑑琉球列島有用樹木誌』)という。
ナデチキ、ナッジャ、ナンデーシーの方言名も同じ
意味なのだろう。