2021年06月01日
若 夏
4月末~5月に撮った写真からいくつか集めた。

糸満市摩文仁の平和記念公園内。栃木県慰霊之塔の参道
沿い。樹高7mほどの4本のデイゴが並び立っている。
今年も花を咲かせていた。

名護市の羽地大川。

残波岬の断崖の東端。
背丈を超える雑木林の中にある、釣り人が崖下の釣り場に向
かうときに通る小径を百mほど行くと、テッポウユリが咲くクサ
トベラの茂る断崖の野に出る。
断崖へつづく径ありテッポウユリ
紺碧の海を眼下にテッポウユリ

勝連半島平安名の畑地。
粉雪が降り積るようにハイアワユキセンダングサの白い花が
咲き乱れるなかにグラジオラスの赤い花が印象的だった。

うるま市藪地島の東側の海岸。
岩の上に割り砕かれたアダンの実があった。
海岸を歩いていると、今年は、あちらこちらの海岸で赤く熟した
アダンの実を目にする。

うるま市宮城島。
身近にありふれてどこでも見かける路地の花。愛らしく逞しい
日日草。沖縄では年中花を咲かせる。
つつがなき日に日をつなぎ日日草

伊集の花。今帰仁村乙羽岳。
花を散らす梅雨はこれからが本番。
海昏れて俄かに伊集の花匂ふ (新城太石)
風は夕方頃から陸風に変わる。山路の一日旅から帰るとき、
谷を吹きぬけ降りてくる山風が運んできた伊集の花の香りに
包まれたことがある。句を読むとその時の香りが甦る。

ホウロクイチゴ。

野イチゴを撮りたいとき思い浮かぶのは今帰仁の野山。
乙羽岳は林道沿いにホウロクイチゴがとても多かった。
赤い実を摘みとって食べながら撮り歩く。
実についた虫に気づかず一緒に口にいれてしまったこ
ともある。

静かな森の林道。蝶が翅を立てたまま死んでいた。

雌に迫るシロオビアゲハの雄。
今帰仁村。山裾の集落の道路際で。

名護市源河川。
川沿いに数キロ林道が走っている。林道沿いはイジュの木
が多く、雨のあった後は道路に無数の花が落ちている。
源河川は名護市で最大の河川全延長12.8km。水源は
大湿帯(オオシッタイ)。

新緑の香に新緑の風を待つ (稲畑汀子)

源河川の中流あたり。石ころが多い浅瀬の穏やかな水音が心地いい。

リュウキュウハグロトンボ。雌。源河川の林道の橋の上から。

林道で見かけたトンボはどれもリュウキュウハグロトンボだった。

クワズイモ。
源河川沿いの林道をずっと進んでいくと、やがて道は川沿いを
離れ森の中に入る(さらに何キロか進むとオオシッタイに至る)。
クワズイモを撮っていると、後方で林道を下ってくる車が止まった。
写真を撮っていると言うと、「私も写真を撮っているんですよ」と、
運転席の男性が気さくに左手にカメラを掲げて見せ、すぐに去った。

コンロンカ(崑崙花)。
源河川沿いの林道を進んだ森の中。樹木にからみ垂れた
つるの先に花を咲かせ、風が吹き寄せるとゆらゆらと揺れ
ていた。
低地の路傍で見かけるコンロンカは「半つる性」だとは分か
りにくいが、森では一目瞭然。

峠路や白しづかなる崑崙花 (比嘉朝進)
崑崙花星砂見よと降さるる (瀬底月城)
日本画家の田中一村はコンロンカをよく描いている。
画集『田作品集作品集〔新盤〕』(NHK出版)には3つの作品
が掲載されている。
その一つ『ビロウとコンロンカ』という題の作品で画かれた、
星砂のような小さな黄色の花を散りばめたコンロンカを、
糸満市摩文仁の平和記念公園内。栃木県慰霊之塔の参道
沿い。樹高7mほどの4本のデイゴが並び立っている。
今年も花を咲かせていた。
名護市の羽地大川。
残波岬の断崖の東端。
背丈を超える雑木林の中にある、釣り人が崖下の釣り場に向
かうときに通る小径を百mほど行くと、テッポウユリが咲くクサ
トベラの茂る断崖の野に出る。
断崖へつづく径ありテッポウユリ
紺碧の海を眼下にテッポウユリ
勝連半島平安名の畑地。
粉雪が降り積るようにハイアワユキセンダングサの白い花が
咲き乱れるなかにグラジオラスの赤い花が印象的だった。
うるま市藪地島の東側の海岸。
岩の上に割り砕かれたアダンの実があった。
海岸を歩いていると、今年は、あちらこちらの海岸で赤く熟した
アダンの実を目にする。
うるま市宮城島。
身近にありふれてどこでも見かける路地の花。愛らしく逞しい
日日草。沖縄では年中花を咲かせる。
つつがなき日に日をつなぎ日日草
伊集の花。今帰仁村乙羽岳。
花を散らす梅雨はこれからが本番。
海昏れて俄かに伊集の花匂ふ (新城太石)
風は夕方頃から陸風に変わる。山路の一日旅から帰るとき、
谷を吹きぬけ降りてくる山風が運んできた伊集の花の香りに
包まれたことがある。句を読むとその時の香りが甦る。
ホウロクイチゴ。
野イチゴを撮りたいとき思い浮かぶのは今帰仁の野山。
乙羽岳は林道沿いにホウロクイチゴがとても多かった。
赤い実を摘みとって食べながら撮り歩く。
実についた虫に気づかず一緒に口にいれてしまったこ
ともある。
静かな森の林道。蝶が翅を立てたまま死んでいた。
雌に迫るシロオビアゲハの雄。
今帰仁村。山裾の集落の道路際で。

名護市源河川。
川沿いに数キロ林道が走っている。林道沿いはイジュの木
が多く、雨のあった後は道路に無数の花が落ちている。
源河川は名護市で最大の河川全延長12.8km。水源は
大湿帯(オオシッタイ)。

新緑の香に新緑の風を待つ (稲畑汀子)

源河川の中流あたり。石ころが多い浅瀬の穏やかな水音が心地いい。

リュウキュウハグロトンボ。雌。源河川の林道の橋の上から。

林道で見かけたトンボはどれもリュウキュウハグロトンボだった。

クワズイモ。
源河川沿いの林道をずっと進んでいくと、やがて道は川沿いを
離れ森の中に入る(さらに何キロか進むとオオシッタイに至る)。
クワズイモを撮っていると、後方で林道を下ってくる車が止まった。
写真を撮っていると言うと、「私も写真を撮っているんですよ」と、
運転席の男性が気さくに左手にカメラを掲げて見せ、すぐに去った。

コンロンカ(崑崙花)。
源河川沿いの林道を進んだ森の中。樹木にからみ垂れた
つるの先に花を咲かせ、風が吹き寄せるとゆらゆらと揺れ
ていた。
低地の路傍で見かけるコンロンカは「半つる性」だとは分か
りにくいが、森では一目瞭然。

峠路や白しづかなる崑崙花 (比嘉朝進)
崑崙花星砂見よと降さるる (瀬底月城)
日本画家の田中一村はコンロンカをよく描いている。
画集『田作品集作品集〔新盤〕』(NHK出版)には3つの作品
が掲載されている。
その一つ『ビロウとコンロンカ』という題の作品で画かれた、
星砂のような小さな黄色の花を散りばめたコンロンカを、
ビロウを背景に幾つも縦に並べた絵は美しい。

なんという花だろうか。
フレーミングを少しづつ変え撮っていたら蜜蜂が飛んで来た。
慌ててシャッターを押す。源河川沿いの林道。

うるま市勝連半島の東側。
赤い実をつけたクワズイモが道路沿いに多い。雨の日は葉を
匍う蝸牛も撮れ、いい絵が作れる。

葉の下の闇をうかがっていたが、渡れそうにないとみて伸ばし
た胴体を180度振り回し葉の縁に沿いゆっくりと引き返した。

雨雫がしたたるトックリヤシモドキの実。

金武町屋嘉。
金武湾の空にロールパンのような雲が長く横たわっていた。
このまま空梅雨が続くかと思われた日の一日。

糸満市喜屋武海岸のグンバイヒルガオ。
思いきり低いアングルから撮る。
海岸の陸地側の岩の上にはイボタクサギの花も見られた。

うるま市海中道路の干潟。
若夏のさわやかな青空の下を、大潮で奥に現れた砂州に向か
う親子。一番年下の女の子がカメラをとても気にし何度か振り
返る。
住んでいるのが地元なのでここにはよく来ていると父親は言う。
若夏とは
石島 英(すぐる)、正木 譲(ゆずる)共著『沖縄天気ことわざ』
(琉球新報社)の説明が分かりやすい。
以下は同書からの抜書き。
ーー沖縄の古辞書『混効験集』によれば、
「わかおれつみ」三月麦の穂出る此を云、
「わかな夏」四五月穂の出る此を云
とされており、はっきりとその時節が区分されている。
今の暦に直すと、うりずん(わかおれつみ)とは、二月下旬の
雨水のころから四月中旬の清明の節までの期間。
わかなつとは、四月下旬の穀雨から六月中旬の芒種の節ま
でと見てよいだろう。そのあとは夏至に入り、本格的な酷暑が
続くようになる。」
「若夏とは、新暦の五・六月に当たる。つまり、梅雨のころの晴
れた暑い日が若夏である。
若夏という言葉には、うりずんに芽吹いた草木がさらに緑を増
して生い茂ろうとする活力があり「若さ」が感じられる。」

なんという花だろうか。
フレーミングを少しづつ変え撮っていたら蜜蜂が飛んで来た。
慌ててシャッターを押す。源河川沿いの林道。
うるま市勝連半島の東側。
赤い実をつけたクワズイモが道路沿いに多い。雨の日は葉を
匍う蝸牛も撮れ、いい絵が作れる。
葉の下の闇をうかがっていたが、渡れそうにないとみて伸ばし
た胴体を180度振り回し葉の縁に沿いゆっくりと引き返した。
雨雫がしたたるトックリヤシモドキの実。
金武町屋嘉。
金武湾の空にロールパンのような雲が長く横たわっていた。
このまま空梅雨が続くかと思われた日の一日。
糸満市喜屋武海岸のグンバイヒルガオ。
思いきり低いアングルから撮る。
海岸の陸地側の岩の上にはイボタクサギの花も見られた。
うるま市海中道路の干潟。
若夏のさわやかな青空の下を、大潮で奥に現れた砂州に向か
う親子。一番年下の女の子がカメラをとても気にし何度か振り
返る。
住んでいるのが地元なのでここにはよく来ていると父親は言う。
若夏とは
石島 英(すぐる)、正木 譲(ゆずる)共著『沖縄天気ことわざ』
(琉球新報社)の説明が分かりやすい。
以下は同書からの抜書き。
ーー沖縄の古辞書『混効験集』によれば、
「わかおれつみ」三月麦の穂出る此を云、
「わかな夏」四五月穂の出る此を云
とされており、はっきりとその時節が区分されている。
今の暦に直すと、うりずん(わかおれつみ)とは、二月下旬の
雨水のころから四月中旬の清明の節までの期間。
わかなつとは、四月下旬の穀雨から六月中旬の芒種の節ま
でと見てよいだろう。そのあとは夏至に入り、本格的な酷暑が
続くようになる。」
「若夏とは、新暦の五・六月に当たる。つまり、梅雨のころの晴
れた暑い日が若夏である。
若夏という言葉には、うりずんに芽吹いた草木がさらに緑を増
して生い茂ろうとする活力があり「若さ」が感じられる。」