2022年02月26日
荒波と千鳥の群
荒波の砕けた白い泡に千鳥の群が映える。
残波岬灯台の西側。波の様子を見ようと岩場へ下りると
一羽の鳥の影が見えた。近寄ると逃げられ見失った。
飛び去った方から今度は数羽が飛び立った。
岩場の色に紛れ気づかなかったが、10羽ほどの群れの
ようだった。群れが舞い降りた岩場の先へさらに近寄る。
するどい琉球石灰岩の岩場で、浪飛沫をときにはかぶり、
これを3回ほど繰り返す。
歩み寄るたびに遠のく千鳥かな (笹下蟷螂子)
まさにそのとおりだった。夢中になると岩場は危険。撮る
のは無理か。追うのにも飽きてきた。
と、黒い影の群れが一斉に海へ向けて飛び立った。
一瞬だった、あわててシャッターを押す。連写機能にして
なかったが2枚は撮れた。
鳥の名が分からない。図鑑やネットの写真で調べると千鳥
かシギではないかと思われた。頭部やくちばしの姿形から
千鳥に似ている。千鳥ということにする。名前の響きもいい。
一斉に日をひるがえす群千鳥 (稲畑汀子)